想定読者
小説を読んでみようと思うが分からない人
東野圭吾作品のどれがいいのか分からない人
今回は私が好きな東野圭吾先生の作品を紹介します。
完全に主観が入っています。
1位 白夜行
第一位は白夜行です。
文庫本で買ったので分厚さが群を抜いています。
初めて読んだのは大学1年生のときですが、読み疲れることなく一気に読み進めてしまえるくらいテンポよく話が進んでいきました。
月の光があるから〜というセリフはテッパンですがやはりいいですね。
また、男の主人公がヒロインのおばあちゃんの病院に忍び込んでチューブを引き抜いた(殺した)後に戻ってきて
全て終わったんだ
と言ったところの後から真相がわかった時の胸が締め付けられた感じたるや。
そして、最後のシーン。
男性主人公に対して放ったセリフ
見たことも会ったこともありません。
男性主人公としてはこれが一番悲しくもあり、望んでいたセリフなのかなと思います。
一連の事件に関連していることが分かってしまったらヒロインの今の立場が全て崩れ落ちてしまう。
お互いの意思が疎通して出てきたセリフだったのかなと思います。
万が一、このブログを読んで白夜行に興味を持っていただいた方がいたら、注意点が1つ。
それは、決して映画版の白夜行を見ないことです。
これはフリではありません。
真剣なアドバイスです。
私は、堀北真希さんの大ファンということもあり小説を読み終えてからみてみました。
、、、そこで私は人生初の映画で寝落ちをしました。
自分の興味のある作品しか見ないため映画で寝落ちをしたことは今までありません。
大ファンである堀北真希が主演であるなら尚更です。
しかし、それでも寝てしまった。
そこには、あれだけの話を2時間に収めるという荒業による無理のある話の展開、話の内容を反映したのか終始くらい画面、そしてほとんどセリフが聞こえないという悲惨な状況でした。
そして最後手前の船越さんのセリフがいくらなんでもそれは、、という内容です。
小説の世界観に浸るのが、白夜行を楽しむ最適解となります。
ヒロイン・唐沢雪穂は堀北真希さんのイメージで読んでもらうのが一番いいですね。
第2位 変身
続いては変身です。
銃で脳みそを撃たれて、脳死寸前、そこに移植することが出来たのは皮肉にもそこで自殺をした銃撃犯の脳みそであり、何とか一命をとりとめる。
その事を知らない主人公は意識を取り戻してから、日常生活を送るようになるがどこかに違和感を感じるようになる。
何よりも違和感を感じるのは恋人である葉村恵に対して何の魅力も感じない事。
チャームポイントであるそばかすに対して残念な気持ちを覚えるようになる。
そこから、次第に自分の性格が変わって行くことに違和感を覚える主人公。
喧嘩っ早くなったり、頭に来ると自分でも手をつけられなくなったりするなど、自分が自分ではなくなって行くような恐怖を覚える。
主人公にはドナーの名前が教えてあったが、そのドナーとは性格が全く一致しない。
むしろ、自分を撃った犯人である京極瞬介の方が一致する。
そこで主人公の中にある疑問が生じる。
もしかしたら、自分のドナーは京極瞬介なのではないか
京極瞬介によって蝕まれていく自分の意識。
そして、ついにその暴走する性格が止められなくなり、恋人である葉村恵の首に手をかける。
愛する人を手にかける間際のところで本来の自分の意識が京極俊介の意識に打ち克つ。
首にかけていた手を背中に回し抱き締めて言う。
僕は君を愛していたことを忘れない。
↑のセリフがベタですが個人的には一番心に刺さりました。
自分の意識が乗っ取られそうになりながらも愛した人との記憶がそれに打ち克つ。
そして、最後には主人公は最後には自殺をします。
主人公自身は何も悪いことはしていないのに、これからも周りの人、特に葉村恵に対して迷惑をかけることが自分が生きている以上に辛いと思ったのではないでしょうか。
愛情の深さに心を打たれました。
第3位は真夏の方程式です。
ガリレオシリーズからのランクインです。
こちらは福山雅治さん主演で映画にもなりましたね。
話の着地の仕方がすごいなと思います。
ガリレオシリーズは科学を用いた犯罪に対して天才・ガリレオ先生が科学を使って解き明かしていく流れが大好きなのですが、今回は科学要素が少なめです。
個人的にはヒロインと同級生の駐在さんの淡い恋心がピュアピュアな感じで微笑ましいのが、話の流れとは関係のないところで好きなところですね。
ガリレオシリーズにおいては言葉では説明しずらい科学にまつわる情報を見事に言語化して、文系脳である自分でも簡単にイメージできるくらい分かりやすく表現しているのがすごいなと思います。
今回は私がオススメする東野圭吾先生の小説を紹介しました。
ぜひ機会があれば読んでみてください。